詳しく解説!トナーの廃棄方法とリサイクルトナー

2021-03-09

コピー機(複合機)での印刷に必要不可欠なトナーカートリッジ。

中身が無くなる度に交換するのでついつい溜まりがちということも多いのではないでしょうか?メーカーによって形状は様々ですが、その廃棄方法は共通です。

今回は、リサイクルトナー含むトナーカートリッジの廃棄にお困りの方に具体的な廃棄方法をご紹介したいと思います。

一般ゴミでは出せない!産業廃棄物として取り扱われている理由

トナーを不燃物などの一般ゴミとして出してはいけない理由は、粉じん爆発の危険性があるからです。インク(トナー)は、プラスチック粒子に色素を付着させたもので、使用後にも少量のインクが残っています。この残ったインクの粒子がゴミ処理の際に舞うことで引火し、爆発を引き起こしてしまうのです。

ゴミ処理に従事する人たちの安全を確保するためにも、一般ゴミで出すことは控えましょう。

安全に廃棄するための5つの方法

トナーは一般ゴミとして出すことは出来ませんが、安全に配慮された廃棄方法がいくつかあります。また、エコの観点からトナー回収後はリサイクルトナーとして再生利用されています。ここでは5つの廃棄方法をご紹介しますので、ご自身に合った方法を選んでくださいね。

トナー専用回収BOXに入れる

こちらの方法はご存知の方も多いのではないでしょうか?トナー専用回収BOXが設置されているのは、おもに家電量販店やパソコン専門店などです。多くの場合、お店の入口や印刷関連の売り場付近に置かれています。持ち込む手間はありますが、費用が一切かからない点がメリットです。

ちなみに、この回収BOXを取り扱っている大手メーカーはエコリカです。鮮やかな緑色の回収BOXが目を引きます。エコリカでは、こういった店頭回収だけでなく個人向けに郵送による回収サービスも行っています。30個以上で着払い伝票の申し込みが可能とのことです。

ただし、純正インクカートリッジとエコリカリサイクルトナー以外は対象外ですのでご注意ください。また、最近では回収BOXを設けている自治体も増えています。役所の入口やゴミ収集場などに置かれている場合があるので、気になる方はお住まいの地域の役所に問い合わせてみると良いでしょう。

そして少数ではありますが、スーパーのリサイクルコーナーに設置されているケースも見受けられます。トナー専用回収BOXによる廃棄方法は最も身近で利用しやすい方法ですね!

→トナーは不燃ごみじゃない?リサイクルトナーとして再利用するための正しい捨て方

製造メーカーにトナーの回収依頼をする

メーカー純正トナーを使用しているのであれば、製造メーカーの回収サービスを利用するのもオススメです。各メーカーにより依頼方法は異なりますのでホームページなどでチェックしてみてください。回収方法の例としては、訪問による回収・各地回収拠点への持ち込み・メーカーへ送付するといった方法があります。

主にインターネットやFAXなどでの申し込みが可能です。純正のトナーであれば無料で回収してもらえるので安心ですね。

トナー販売業者や不用品回収業者に引き取りしてもらう

トナー販売業者でもトナー回収を行っています。

回収対象となるトナーは業者により異なりますが、無料で引き取ってもらえる場合がほとんどです。インターネットやFAXから申し込みが可能です。

念のため、申し込みの際に費用の有無を確認すると安心です。業者によっては、メーカー問わず、また感光体ドラムやユニット、廃トナーボトルなど種類に関わらず全てのトナーを無料回収しているところもあります。不用品回収業者で引き取ってもらう手段もあります。

しかし、こちらは一般的に料金がかかります。種類や大きさ・量によりますが、数千円ほど回収費用が発生します。また、トナーのみの回収というよりは、古くなったり壊れたりして廃棄したいプリンターやコピー機がある場合に、同時回収を依頼するかたちです。

家電や衣類など多くの不用品が出る引越しや大掃除が控えているのであれば、料金はかかっても一気に片付くので便利です。直接回収しに来てもらえることも時短になり嬉しいですよね。利用の際には事前の無料見積もりをしてから依頼すると安心です。

産業廃棄物として出す

各自治体指定の産業廃棄物業者へ回収依頼するという方法もあります。

とくに、会社や工場から出た使用済みトナーの場合は、この廃棄方法を利用することが多いでしょう。ただし、トナー粉が残っているという理由から回収を断られることもあります。

これは、処理時に粉じん爆発が起こる危険性があるためです。産業廃棄物業者に依頼する際は、トナー回収してもらえるかあらかじめ確認した方が無難です。また、多くはありませんがメーカー純正トナーの場合は買取を行っている業者もあります。

使用済みトナーの数が多い場合、廃棄に費用がかからないうえ少しでも利益になる可能性があるので、良い方法かもしれません。余談ではありますが産業廃棄物業者による回収の場合、多くは再利用されずに廃棄処分となっているのをご存知ですか?エコを意識したい方は、専用回収BOXやメーカー回収依頼がオススメです。

ベルマーク運動でまとめて回収しベルマーク点数と交換

点数を集めることで、児童に必要な文具や楽器などと引き換えることができるベルマーク運動。小学校などで行われていることが多いですよね。実はトナーカートリッジの回収もしており、規定のベルマーク点数と交換出来るのです。

ベルマーク財団から専用回収BOXを取り寄せ、満杯になったら回収してもらいます。すると後日、ベルマーク点数証明書が送られてくるという流れです。

回収されたトナーの行方は?

メーカー純正のトナーカートリッジであれば分別解体・分解洗浄され、再び加工および組み立てしてリサイクルトナーとして販売されます。リサイクルに回せない部品は細かく砕き原材料や燃料に使用します。トナーカートリッジそのものは非常にしっかりとした作りになっているため、インクを充填すればまだまだ使えます。

また、新品のメーカー純正トナーに比べてリサイクルトナーは安価なため、使う側もコスト削減のメリットがあります。しかし、再利用するためには設備や技術が必要なため十分に普及しているとは言えません。まだまだ産業廃棄物として廃棄処分されることが多いのが現状です。

状況に合った廃棄方法を

リサイクルトナー含むトナーカートリッジの廃棄方法についてご紹介しました。専用回収BOX、メーカー回収依頼、トナー販売業者・不用品回収業者による引き取り、産業廃棄物業者による回収、ベルマーク点数との交換の5つが主な廃棄方法となっています。

それぞれに特徴があるので、是非この記事を参考にして状況に合った方法を選んでください。

→リサイクルトナーって大丈夫?おすすめの販売店5選